2018/08/13 30代体外受精

焦らず穏やかな気持ちでいることの大切さ

絶望からの治療への決意

私が妊活を始めたのは、結婚して1年が過ぎようとしていた頃でした。結婚当初より早く赤ちゃんを授かりたいという気持ちが強かったので、赤ちゃんを授かる方法をインターネットで検索しては神社に子宝祈願に行き、サプリメントを試し、妊娠しやすい食品を積極的に食べる等、必死になって様々なことに取り組みました。

しかし、そんな努力の甲斐もなく全く変化が見られなかったため、早々に病院で検査をすることにしました。すると結果は両側の卵管采閉塞で、このままでは正常に排卵が行われても卵子と精子が受精する部分が塞がっているので、自力での妊娠は難しいとのことでした。

その話を聞いた途端、目の前が真っ暗になり、絶望のどん底に落とされるというのはこういうことをいうのかと、自分自身を客観視している反面、ショックのあまり何をどうすればよいのかわからず呆然としている自分がいました。正直、その後のことはあまりよく覚えていません。

そんな状況下でも、私は赤ちゃんを授かることを諦めるという気持ちには全くなりませんでした。どんな時でも前向きに物事を捉える夫の協力もあり、自分にできる努力は最大限に行おうと、再びインターネットでいろいろ調べ、病院でアドバイスをもらい、卵管采の閉塞をはがす手術に進むことになりました。

医師からの説明では、その手術は腹腔鏡手術で行うので、傷口の大きさや術後の経過など身体的な負担が少なく、入院も1日で済むのですが、実際に手術で患部を見てみないと癒着の状態がわからず、場合によっては卵管采が開けないこともあるとのことでした。手術をするからといって完全に患部の治療ができるわけではないという不安な気持ちを残しつつも進む道はそこしかないと思い、手術を受ける決心をしました。

先の見えない治療への不安

手術では無事に卵管采の癒着をはがすことができ、術後の経過も順調だったので、その後はタイミングをとって様子をみていく運びになりました。この時点までは色々なことがスムーズに進んでいたので、現状に関して深く考える余裕もなかったのですが、少しずつ治療が進み妊活についての知識が増えていくに連れ、この先が自分にとって『運との勝負』なのか、それとも『つかみとれるかわからない奇跡』のようなものなのか、なんともいえない不安を感じるようになりました。

そして病院での治療以外に自分でも何かできることはないかと、いつもインターネットで検索をしていました。

そんな時治療のステップアップを知り、手術後2回目のタイミングをとったあたりから体外受精に進むことを視野に入れて治療に取り組むようになりました。

普通の治療だとタイミング指導から人工授精、その後に体外受精をいう流れをとるそうですが、その時の私は「このまま治療を続けても赤ちゃんを授かることが出来なかったらどうしよう」という焦りと卵管采閉塞を患って手術を受けていたことで、最終手段の体外受精しかないと考えていました。

今思えば、なぜそんなに焦っていたのだろうと疑問ですが、当時は先の見えない道をひたすら進んでいる気がして不安でしかなかったのだろうと思います。

体外受精に進むにあたっては費用面や身体面での負担が大きいため、即決できることではありませんでしたが、夫が私の選んだことに協力し全力で応援してくれると背中をおしてくれたので、勇気を出して次のステップに進むことにしました。

治療にあたって悩んだ時、私は治療中であることを友人にも家族にも誰にも相談出来なかったので、いつも夫と相談して決めていました。夫は私の考えに親身答え、相談にのってくれていたので、自分ひとりで頑張っているという意識はなくとても心強かったです。

命に向き合った瞬間

体外受精をするにあたり、卵子を採る数日前から排卵を促進する注射をし、薬を服用しました。また通院日数が増え、時間や費用といった様々な面で負担が生じるようになりました。その頃私は正社員として働いていた仕事を退職し、自分の希望に合わせてシフトを組んでくれるアルバイトを行っていたので、時間の都合はついたのですが、以前のようにフルタイムで働きながら治療に取り組むとなると、かなり職場に迷惑をかけてしまうので、よほどの理解がないとできないことだと思いました。

そして、排卵前には卵胞の大きさを確認するために1~2日続けて通院し、排卵直前に卵子を採取しました。採取できた卵子の数は5個で、一般的に採取できる数より少し少ないと言われましたが、中には卵胞が大きくなってもすでに排卵してしまい、卵子が採れない場合もあるそうです。これでは受精卵ができる確率が少なく、この先に進むのは難しいのではないかと落ち込みましたが、医師から「卵子の数も大事だけど、一番大事なのは卵子の質だから」と励ましてもらいました。

その後、数日間は受精の確認まで通院はありませんでした。その間はなんだかドキドキするような待ち遠しいような気持ちで結果を聞くのが楽しみでした。

しかしそんな気持ちも束の間、受精し子宮に戻せるまで成熟した受精卵はたった1個で、その受精卵が妊娠に至る確率は五分五分とのことでした。またもや奈落の底に落とされたような気分になり、本当に心が折れそうでした。

そんな私に夫がかけてくれた言葉が「一つでもできた命なのだからそれを大事にするしかないよ」でした。それまで私は治療という現実に必死になり過ぎて、一つの命に対して個数としてしか捉えておらず、人ひとりの命を授かるという奇跡に近いことしている現状を再認識することができました。

それからはその一つの受精卵(命)がとても大切に思えて、落ち込む気持ちも自然と消え、今まで焦っていた自分が嘘のように心穏やかな時を過ごせるようになりました。

大切なのは気持ちの持ち方

子宮に受精卵を戻す日、またもや緊張や不安を感じるのかと思いきや、そのようなことは全くなく、至って普通な感じで病院に行くことができました。治療時間はあっという間に終わり、その後は妊娠判定が出る2週間後まで通院はありませんでした。

受精卵を子宮に戻したからといって必ず妊娠できる訳ではないことはよくわかっていましたが、その期間の私はお腹の中で命が育つという奇跡のような現実が嬉しくて、命の継続を強く信じ続けていました。また気持ちの面でも浮き沈みすることもなく、日常生活も通常通り平穏に過ごせました。

そんな気持ちが功を奏したのか、見事妊娠することができました。妊娠判定を受けた時は看護師さんも一緒になって喜んで下さり、私の緩んだ涙腺からは涙が止まりませんでした。

やっと自分の身体の中に一つの命がやどった現実を確信できたのか、心からホッとしたのを今でもよく覚えています。その日から自分の身体を大切にしようと食べるものに気を遣い、適度な運動を心がけながら過ごし、無事に元気な赤ちゃんを出産することができました。

今回の治療を振り返り、命は自分の都合や気持ちでどうにかなるものではないのがよくわかりました。特に自分の思うようにならない時にストレスを感じやすいですが、どんな時でも心に余裕を持ち、穏やかな気持ちで待っていると精神的なバランスも良くなり、身体的な改善にもつながると思います。また自分ひとりで努力していると気持ちが疲れてしまうので、パートナーや周りの人に頼りながら気分転換をして、赤ちゃんが生まれてからは行けないようなところに今のうちに行っておこうというくらいの気持ちでいると良いと思います。

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