妊活を始めるまで
私と夫は知り合ってから約1年で結婚。
結婚した当初は2人の時間を大切にしたかったので妊活は特に意識していませんでした。
それでも、私は結婚した月に31歳を迎えていたので、そんなに悠長にしていられないことは理解していました。
できれば子どもは2人は欲しいという思いもあったので尚更です。
結婚して1年くらいは夫婦の営みが頻繁でなくてもそれなりにありました。
自然に妊娠できたらいいと呑気に構えていましたが妊娠せず、やがてお互いの生活時間のズレ等の関係で徐々にセックスレスになっていきました。
結婚2周年を迎える頃、本格的に妊活を意識して行動し始めたのです。
セルフ妊活から不妊治療、初めての妊娠
まず行ったのは、毎朝の基礎体温の記録。
起床してすぐ枕元に置いてある基礎体温計を取り、口の中に入れて体温を測りました。
測った基礎体温はスマホのアプリ「ルナルナ」と「コウノトリ」で管理。
合わせて排卵検査薬を使い始めました。
国内で売られている排卵検査薬は値段が高いのが難点です。
そこで私はある妊活専門のWEBサイトにたどり着き、アメリカ製の排卵検査薬と早期妊娠検査薬のセットを購入。
販売価格は割安で量も多く、ためらうことなく頻繁に使えて排卵日予測に役立ちました。
次に、忘れてはならない体のケア。
バランスの良い食事を心がけ、質の良い睡眠を取り、ストレッチやウォーキング等の適度な運動をする。
飲酒やカフェインの摂取は控え、妊活に良いと言われる物を摂取し、体温を下げないために冷たい物は控える。
妊活するなら、とにかく体を冷やさないことが重要。
私は冷え性だったので、腹巻や毛糸のパンツを使って冷え対策をしていました。
栄養に関しては葉酸が入ったサプリメントを購入。
様々な意見を参考にして、国内産の葉酸サプリメントを定期購入しています。
葉酸や鉄分、ビタミンCを始め多くの栄養素を摂取できるのが魅力的。
自宅での飲み物は基本的にルイボスティーとたんぽぽ茶。
豆乳も飲むようにしました。
特にルイボスティーは妊活に適した成分が含まれているので、積極的に飲んでいます。
夫には亜鉛のサプリメントを毎日摂取してもらうようにしました。
生殖機能改善に役立つことももちろん、それ以外にもメリットがたくさんあるからです。
ここまでで基本は網羅しているのですが、最大の問題はセックスレス。
夫婦仲は良いけどセックスレスなのが一番の悩みでした。
そこで考えたのがネットで取り寄せた「シリンジ法キット」の使用。
色気もなく作業的ですが、中々の優れものです。
排卵日前後に、夫の自慰行為によって採取した精液を、シリンジで吸い取って膣内に注入してもらうかたちで、自宅で行う簡易的な人工授精という感じ。
注入後はお尻の下にクッション等を置いて、数分お尻を高くする状態にしました。
キットは使い切りですし、衛生面も考慮されているので安心して使えます。
けれども、シリンジ法キットを使用して2ヶ月ほど経っても妊娠しなかったため、不妊治療を始めました。
昨年2月、私が33歳で夫が38歳の時でした。
不妊治療先は最寄駅近くにあって、土曜も営業している通いやすい専門クリニック。
夫の精液検査結果は良好。
私は、卵巣機能が低下気味で卵子の数が40代の人と同等だと言われて衝撃を受けました。
TSH(甲状腺刺激ホルモン)の数値が、日常生活は問題ないけど妊娠には適さないことが判明。
血糖値も想像以上に高くてびっくりしました。
TSHの数値を良くするためチラーヂンS25μgを処方されました。
血糖値改善のためにDHCの「EPA」も飲むようにしました。
不妊治療に合わせて健康診断と乳がん検査もしましたが問題なし。
まずはタイミング法からスタート。
合わせて感染症や子宮頸がんの検査も行いましたが、こちらも特に問題なし。
2回タイミング法を試して妊娠成立せず、夫と相談して人工授精に切り替えました。
人工授精の前に卵管造影剤を注入して卵管の検査。
軽い生理痛のような感覚程度で痛くありませんでした。
クロミッド錠を3日分飲み、人工授精当日はHCG注射もして、2日後から妊娠しやすいようデュファストン錠を10日分飲みました。
その結果、私は初めての人工授精で妊娠成立!
卵管造影剤を使った後は妊娠しやすいと聞きますが、これは当たっているかもしれません。
稽留流産、そして再びの妊娠
赤ちゃんの心拍確認後、不妊治療先を卒業しました。
私は仕事を休職し、一部の身内に妊娠を伝えてお祝いムードになった矢先のこと。
初めて産科で診てもらうと、「心拍が確認できない。稽留流産の恐れがある」と言われました。
付き添ってくれていた夫と2人でひどく動揺しました。
念のため、当日中に不妊治療先でも診てもらった結果、心拍がすごく弱くなっていることが分かりました。
成長も止まっていて稽留流産になる可能性が高いと言われ、数日安静を心がけても駄目で、後日掻爬手術を受けました。
悲しかったけれど、稽留流産はかなりの確率で起こるものだと割り切り、次の妊娠に向けて気持ちを切り替えました。
手術後に体が妊娠前の状態まで戻った後、8月から職場復帰。
生理不順だったため、プラノバール配合錠でリズムを整えて人工授精を2回試すも妊娠不成立。
この頃注射はHCGからオビドレルに変更されていました。
3回目の人工授精は、通水検査で卵管の通りを良くしてから臨みました。
2週間後に出血が数日あり、基礎体温も下がっていたため生理と判断して受診。
内診結果も子宮内膜が4mmまで薄くなっている状態だったため、担当医もそう判断してクロミッド錠を処方しました。
ところが、後日卵子の成長具合を診てもらう際、担当医が内診しながら「あれ…妊娠してますね」と言いました。
「はいっ?!」と、思わずその言葉を疑いました。
「なんでだろう、おかしいな」と担当医が戸惑っていたのを鮮明に覚えています。
4mmという薄い子宮内膜の状態で、妊娠成立することは考えにくいようです。
私も想定外の展開に驚きつつ、妊娠中に服薬してしまったことを心配し、いつもなら早期妊娠検査薬を試すのに、なぜこの時だけ使わなかったのかと後悔しました。
担当医から妊娠期のクロミッドの服薬に関して、赤ちゃんが奇形になるリスク等の説明を受けました。
服薬していなくても赤ちゃんの全体の3%は奇形になる可能性があるそうですし、妊娠5週までの服薬は特に影響はないと言われたので、心配しすぎないよう心がけました。
12月末のことでした。
奇跡の妊娠は起こる
その後赤ちゃんは無事に成長して心拍も確認でき、今は産科のあるクリニックに通院しています。
こうして体験談を書いている今は妊娠21週。
前回の妊娠時もそうでしたが、体質なのかつわりはなく、赤ちゃんの経過も順調です。
妊娠発覚後すぐに休職し、そのまま退職して専業主婦をやっています。
何事においても、いつも協力的な夫に感謝の気持ちでいっぱいです。
妊娠はまさに奇跡です。
医学的にもまだまだ研究途上の分野なので、何が起こるか予測不可能な面もあるようです。
これから妊活される方には、まず自分と相手の体の状態を知り、どちらかが抱え込んだり押し付けたりするのでなく、二人三脚で取り組んでいただきたいです。