私はタイミング法を4回したあとに、人工授精へステップアップしました。初めて人工授精をしたとき「これで妊娠できるかも」とタイミング法のときよりも期待していました。
妊娠の可能性がすごく上がる訳ではないと分かってはいても、それでも少しは可能性が上がることから「もしかしたら」という思いが強くなっていました。
しかし1回目の人工授精は妊娠できずに、期待してしまった分落ち込んでしまいました。
落ち込んだ後は夫と次の周期はどうするのかを話し合いました。
人工授精は5,6回する人が多いとネットで見たことがあり、そもそも1回目で妊娠できる方が奇跡なんだという考えと、人工授精をすることでいつもより期待してしまい、その分余計落ち込むのが嫌だという思いがあり、次の治療の仕方をなかなか決めれずにいました。
夫に「どうしたらいいんだろう」と相談してみると、「もう1回人工授精をしてみよう」と背中を押してくれました。私はその一言で「もう一度人工授精をしよう」と決心しました。
そして病院へ行き、卵巣の腫れなどがないか診察へ行きました。そのときにふと思ったことがありました。
私たち夫婦は病院へ通い始めた頃、夫の「数値が良くなれば体外受精をしましょう」と先生に言われていました。それから数値が劇的に改善されタイミング法からスタートできることになりました。
しかし精液検査の結果は変動しやすいと聞いていたので、今でも数値はタイミング法や人工授精で妊娠できる可能性はある範囲なのかが気になりました。
そこで診察をしているときに先生に思いきって「今の数値はタイミング法と人工授精でも可能な数値ですか?」と聞いてみました。
タイミング法でも可能な数値であるなら人工授精でも大丈夫なはずだと安心したかったのです。
先生からは「タイミング法でも人工授精でも大丈夫そうよ」と明るく返答がありました。
その返答のおかげで心の中でつっかえていたものがなくなり、人工授精をもう一度しようと自分の中でもう一度決心できたのです。
そして卵胞計測は生理から14日目にあたる日に来てくださいと言われ、その日は帰宅しました。それから人工授精に向けて、クロミッドを5日間服用しました。
そして何より私が心がけたのは夫と二人でとにかく楽しく過ごすことでした。妊娠のことばかり考えるのではなく、二人で久しぶりにカラオケに行ったり、旦那の大好きなゲームを二人でひたすらしたりしました。そうすることで自然に笑顔が増え、楽しくてたまらなくなりました。
そんな風に毎日を過ごしていき、卵胞計測に来てくださいと言われていた日より5日前のことです。
トイレに行ったとき下着に血の混ざったおりものがついていることに気が付きました。
おりものだけならばそこまで気にならなかったのですが、血が混ざっていたので気にかかり、次の日に病院へ行くことにしました。
そして卵胞計測をしてもらうと、卵胞は2つ育っており両方とも20mmを超えていました。
「あとは尿が反応するか調べるから待っててね」と先生に言われました。
卵胞が20mmを超えていると先生から聞いたとき、今回は人工授精間に合わなかったかなと思いました。
夫は仕事に行っていて、人工授精のためにすぐに帰ってきてとは言えないなとか色々考えていました。そして尿の結果が出た為名前を呼ばれました。
すると「まだ反応はないので、今日HCG注射を打って明日人工授精をしましょう」と言われました。そのとき、良かったと安心しました。
そしてその日にHCG注射をしました。そのとき今までのHCG注射より痛く感じました。筋肉注射なので痛いのは分かってはいても、今まで感じたことがないくらい痛かったです。
人工授精当日、夫と二人で病院へ行きました。夫の精子を採取したあと、私の名前が呼ばれ内診室へ行きました。
洗浄濃縮したあとの結果の紙をもらい、見てみると1回目のときと運動率は同じでしたが数が増えていたため少し嬉しかったです。精子を注射器で私の子宮へ注入してもらい人工授精は終わりました。
そのあとはヒスロン錠を12日分処方してもらい、今も服用している最中です。
「どうなるだろうな」とか「もしまた妊娠できなかったら」とふとした時に考えてしまいます。そんなときは友人に頂いたオルゴールを聞いてみたり、温かい飲み物を飲んで一息ついてみたりして過ごしています。
また夫が休日のときには、今までも何度か通った地元にある子宝神社に二人で行きました。
「天気がいいから、神社にお参りに行こうかなと思って」と夫に伝えると、夫が「俺も同じこと思ってた」と返答がきました。同じことを考えていたことと、一緒に頑張ってくれているのが伝わってきて、とても嬉しい気持ちになりました。
今はとにかく、妊娠できますようにと祈る毎日です。不安になることもありますが、夫と楽しく過ごすことを優先して毎日を楽しもうと思っています。