不妊治療と言えばどうしても女性が主体となって治療していく印象が強いですよね。
しかし、不妊治療にチャレンジする以上、当然男性側にも協力をしてもらわなくてはいけません。
男性が出来る不妊治療と言えば、精液検査ですが実はこの精液検査に嫌悪感を抱く人が多くいるようです。
今回は、男性が抱く精液検査への嫌悪感について詳しくまとめていきたいと思います。
私も現在不妊治療中です
我が家には夫と私、2歳になる男の子がいますが、そろそろ2人目をということで妊活をスタートさせました。
1人目の時も妊娠するまでに時間がかかりタイミング指導を行っていましたので、2人目も妊活スタート時からすぐに病院へ受診をしていました。
妊娠までに時間がかかるだろうという思いはありましたので、それなりの覚悟はありましたがやはり半年たっても妊娠に至りませんでした。
病院でのタイミング指導を受けて半年程経つと、そろそろ不妊検査や不妊治療をしたほうが良いのでは?という話題も診察時に出てきます。
私は不妊検査についても、特に抵抗はなく出来ることなら何でも行おうという気持ちでいました。
しかし、検査を受けても妊娠に至らない大きな原因が見つかりませんでした。そうなると夫側の検査の必要が出てきます。
「精液検査をしてみましょう」そう先生から告げられました。
“ついに来たか‥なんて言おう‥。”
夫に検査をお願いした時の嫌がる顔がリアルに想像できました。
精液検査の手順や採取場所などについて
精液検査は、精液を病院指定の容器に採取して精子の動きや数、奇形の有無などを詳しく調べます。
病院によって多少違いはありますが、禁欲期間を2日から5日ほどと決められている場合もあります。
採取する場所は、病院内に用意された部屋や、どうしても病院に行く時間がない場合には自宅での採取後に妻が病院まで届けるという方法を採用している場合も多くあります。
ただし、採取からあまりにも時間がかかる場合には検査結果の信頼性が低くなるため2.3時間以内と指定をされることがほとんどです。
初回の検査時に正常値であれば精液検査は終了ですが、正常値を下回る場合にはしばらく時間をあけて再検査の必要があります。
精子の状態は、体調のコンディションに非常に影響されやすくストレスやプレッシャーなどで結果が左右しやすいです。
なので、初回で結果が悪くても再検査で正常値が出れば精液検査はクリア扱いとなります。
精液検査をお願いする
私は夫に精液検査の必要性について説明をしました。今の段階で私に大きな異常がないこと、となると精子の状態が悪い可能性も否定できないこと。
出来るだけ言葉に気を付けながら説明をしました。
“あなたが悪いわけではないけれど、念のための精液検査”こう伝えたつもりでしたが、結果は想像通りでした。
夫は顔を引きつらせて「やりたくない」の一言でした。
夫の言い分はこうです。
- 子どもは授かりもので、焦る気持が一番いけない
- 精液検査をすることで妊活のプレッシャーやストレスが増える
- 精子を容器に出すこと自体が嫌だ
私の妊活への思いと、夫の気持ちの温度差にとても残念でした。そして、怒りを覚えたのが本音です。
私は痛い検査やこまめに病院に通って大変な思いをしているのに‥。
しかし、その思いをグッと堪えて気が向いた時でいいからお願いねと言って話を早めに切り上げました。
なぜ精液検査が嫌なのかを考える
精液検査を嫌がる男性はとても多くいるようです。
夫もそうですが、友人の旦那さんも精液検査を嫌がって協力してくれないと話を聞いたことがあります。先生からも同様な話をされました。
「初めは旦那さんは精液検査を嫌がるかもしれないけれど、その時には強要しすぎないように注意してね、プライドを傷つけないようにやんわりとね。」と。
精液検査は、自慰行為をして容器に精子を出さなくてはいけません。
女性側は治療の一環としての意識が強いため何とも思わない人が多いですが、男性にとっては触れられたくない行為であってプライドを傷つける要因であるのかもしれませんね。
早く検査を受けてほしい気持ちでいっぱいでしたが、自発的に行ってくれるまでは暫く待ってみようと思いました。
ついに夫から精液検査の申し出が
精液検査の話をしてから1カ月ほど経った頃でした。
ある日突然、「精液検査をやるから明日病院へ届けてくれる?」と言ってくれたのです。
なぜ検査をやる気になったのかは謎ですが、そこを追及するのはいけない気がして「分かった、よろしくね」といってそれ以上触れないことにしました。
検査当日は、仕事前に精液を採取し何事もなかったように出勤していきました。私はとにかくいつも通りの自然体で夫に接するように心がけました。
精液検査の結果は
精液検査の結果は、残念ながら不良でした。
しかし、原因の1つが分かったので治療自体も行いやすくなります。
我が家の場合には、再検査の話も出ましたが、再検査を行わずに人工授精へのステップアップをすることになりました。
人工授精、体外受精にも精子提出は必須
精液検査をする以外にも、人工授精や体外受精の治療を行う際には、精子の提出は必須になります。
人工授精の場合にはその都度提出の必要があり、体外受精の場合には採卵時に提出します。
不妊治療にチャレンジする以上、精子の提出が嫌だとはいえども避けられないということを覚悟していただかなくてはいけません。
精液検査後の夫
精液検査の結果が不良となり、多少落ち込んではいましたが、このことで嫌悪感がなくなったようでした。それよりも早く治療を進めたいという気持ちが強くなったのかもしれません。
人工授精は明日、明後日、というように突然決定します。
このタイミングに合わせて当然精子の採取もお願いしなくてはいけません。私は夫に人工授精の日程を伝えるのが少々戸惑いましたが、なんと夫は自ら聞いてきたのです。
人工授精の日程と、何時に精子を採取したら良いのか?とても協力的で驚きました。
一回目の人工授精は失敗となり、もうすぐ二回目の予定ですが、その際にも意欲的に行うと言ってくれています。
最後に
精液の採取はプレッシャーがかかり男性のプライドを傷つけやすいです。
しかし、不妊治療への知識や自分たちの状況を理解することで前進しやすいのではないかなと思います。
妊活には焦りが禁物と言いますが、精液採取の面でも同じですね。男性側の気持ちも察しながら気長に構えて治療を受けるということが一番大切なことなのかもしれませんね。
一人でも多くの人がママ、パパになれるように一緒に頑張りましょうね!