「不妊」と聞くとどうしても女性側に問題があるイメージですが、男性側に問題があるケースもあります。
男性不妊は年々増加傾向にあり、本当に子どもが欲しいのであれば男性も積極的に検査を受ける事をオススメします。
今だから笑い話になっていますが、我が夫婦の不妊の原因は完全に夫である私でしたので…。
授からなかったので精子チェック。男性不妊検査で引っかかる
結婚して3年。全く子どもが出来る気配がありませんでした。
年々、親戚からの無言のプレッシャーも強くなり、正月の帰省も足取りが重く実家だというのに居心地が悪かった覚えがあります。
だからと言って離婚とか浮気とかそういう事は全く考えていませんでしたが、なんとなく妻との間に距離を感じてしまう瞬間が増えてきたのもこの時期です。
妻も子供は欲しがっていましたが「不妊検査」という言葉を口にする事に抵抗があったようです。
しかし、何気なく見たインターネットの検索履歴には気にしている証拠がびっしりと…。
私的には子供が出来ないことよりも妻に変な気苦労をさせているのが嫌だったので、軽い口調で「不妊検査行ってみない?」と食事の時に提案。
最初は気が進まなかったようですが「定期検診みたいなもんだし、俺にも問題あるかもしれないじゃん?」と、半ば強引に産婦人科へ。
基本的な検査の結果、妻は全くの“異常無し”と判明。
「俺にも問題あるかも…」と軽口を叩いた私が諸悪の根源でした(笑)
妻は自分に非がなかった事に安堵した事と、もしかしたら一生子供が出来無いかも(自分に非が無いのに)という不安からか、複雑な表情をしていました。
生活習慣や食べ物はどのような物がベストなのか?医師から指導を受ける。
診断名は「精子無力症」。つまり「精子が元気に動いていない」状態でした。
幸いな事に、精子そのものに異常はなく、精子の経路にも問題は無いとの事。
担当してくれた医師も気さくな人だったので、わかりやすい言葉を使って状況を説明してくれたおかげでそれほど深刻な雰囲気にはなりませんでした。
検査の結果を受けて「まずは生活習慣を改善して精子の活動を活発にするように」という指導。
万一、それでもダメだった場合は体外受精という選択肢もあると説明を受け、期間を決めて妊活をスタートする事になりました。
妻も最終的には妊娠できる…とわかった瞬間、以前のように明るい表情に戻りましたが、大変だったのはここから。
今までの仕返しをするかのように、いろいろわがままを言われましたね。
この日の帰りは新しい服を買わされた上に、食事も奢る事になりました(笑)
原因もわかり対処法も見えてきたので、妻だけでなく両親も協力的になり雰囲気も随分よくなりました。
食事にも力が入るようになり、手抜きをする事も無くなったので毎日の食卓が逆に楽しみになりました。
以前は夕食の支度が面倒だとスーパーのお惣菜やカップ麺で済ます事もあったので…。これも反省の一つですね。
ちなみに医師からの指導は
- 早寝早起き。就寝前のパソコン&スマホは控えるように!(睡眠の質の向上のため)
- バランスの良い食事。脂っこいものや刺激物は極力摂取しないように!
- 適度な運動と身体を冷やさない生活
バランスの良い食事については「亜鉛」「葉酸」「アルギニン」を含む食材を中心に選ぶようにすれば、精子の運動機能は回復する可能性が高い…という事だったので「牛肉(赤身)」「にんにく」「豆類」「ヨーグルト」などを中心に腹八分の食事を心がけました。
…亜鉛の代表選手の「牡蠣」は苦手だったので…ごめんなさい(笑)
どうしても仕事が忙しくて食事の時間が無かった時は、サプリメントで補うようにしていましたね。
特に「亜鉛」は吸収率も低く、精子に影響が出るまでに時間がかかる…という話だったので、欠かさないように意識していました。
酒・タバコ・コーヒーなどの嗜好品で気をつけた内容について。
それ以外にも注意されていたのが「嗜好品」の摂取でした。
仕事の付き合いでお酒を飲む事もあれば、嗜む程度とは言え喫煙者でしたのでちょっと辛かったですね。
その中でも特にきつかったのが「コーヒー」です。
これも不妊の原因の一つだったようですが、私は自他共に認める「カフェイン中毒者」。仕事場には常にタンブラーが置いてあり、学生時代から朝昼晩欠かさずコーヒーを飲む生活習慣が10年以上。
最初は辞めるように努力をしましたが、カフェインが切れてくると頭痛がしてくるので…。控えなきゃいけないとわかっていても、ついつい隠れてスタバに行っていた時期がありました…。
カフェインが精子に悪影響を及ぼすか否かに関しては、最終的な結論は出ていないようですが「コーヒーに含まれるタンニンが亜鉛の吸収を阻害する」という事は間違いないようです。
医師の指導でも「精子の動きを活発にするなら亜鉛を効率的に摂取する事」と言われており、これは同時に「タンニンを含むコーヒーや緑茶類は極力控えるように」という意味でした。
食生活を正して妊娠。
正直、食生活の改善は簡単ではありませんでしたが、私も妻との子供が欲しかったので色々と考えながら努力をしました。
コーヒーの代用品にデカフェコーヒーを飲んだり、タバコも水蒸気系の電子タバコに変更。
昼食は弁当を持参するようにして、脂っこい食事になりがちな外食も極力避けるようにしました。
そんな生活を3ヶ月ほど続けると、体重が減少。肌ツヤもなんとなく良くなった気がしてきました。
びっくりしたのが、朝勃ちがやたら元気になった事ですね。休みの日の朝はそのまま子作りをした事もありました(笑)
生活改善を開始して半年ぐらい経った頃でしょうか?
妻が急に「気持ち悪い…」と言いだし、嘔吐が止まらなくなり病院へ。
検査の結果「妊娠2ヶ月」。無事に妊娠することが出来たことが嬉しくて、私もはしゃぎすぎてしまい、同僚からも「もう産まれたのか!?」と本気で勘違いされてしまいました。
約8ヶ月後、無事に女の子を出産。
生活習慣も良くなっていたので、せっかくだから…と思い、そのまま妊活中の食事やサプリを継続。
これが良かったのか、翌々年に2人目の子供を授かり無事に女の子を出産。
今では男1:女3の構図になり肩身の狭い生活を送っています(笑)
結果的に順調ではありますが、もっと早めに男性不妊の検査をしていれば良かった…と思う事はありますね。