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妊活中辛かったこと

不妊治療を経験して、今だから言える「辛かったこと」

晩婚化が進む一方、不妊に悩む方々が増えつつある現状のなか、それぞれ「妊活」どう取り組みどう乗り越えたのか非常に気になり、検索魔になりつつありました。

私は辛い出来事や試練があえて欲しかった、欲しいというよりは、辛い思いをすればするほど、その分必ず報われると信じていました。大げさですが、治療が痛いからと言って別に死ぬ訳ではないし、度重なる高額な医療費だって、働けばどうにかなると自分に言い聞かせました。辛い治療や重くのしかかる出費と、我が子を天秤にかけた時、迷う余地もなく我が子をこの手で抱きたいと思う気持ちが、どんな事情でも耐える力をくれたのです。今思うと、ただの強がりだったのかも知れません。

終わりのない不妊治療を経験してみて、不安を抱えながらもそれを支えてくれたのは、やはりSNSを介した経験者の「声」でした。私が出来ることは辛い妊活にこの先どう向き合っていくのか、立ち止まっている人や悩んでいる方の一人にでもその背中を後押しできたらと思い、不妊治療を振り返って今だから正直な気持ちで言える想いを綴りたいと思います。

結果の出ない不妊治療を経験して

冒頭、「辛い出来事や試練があえて欲しかった」と言いましたが、実際私の精神状態は限界にきていました。

不妊治療を始めた最初の1年ちょっとの間は直接的な原因が分からず、医師からは「まだ若いのだから、焦らずゆっくり落ち着いて経過をみていきましょう」と言われていました。

病院に行けば、すぐにでも子供ができると思って行ったのに、結果が出なく、その焦りはピークに達していました。そこにのしかかる女として限られた寿命が1日ずつ擦り減っていくリミットを意識しすぎて、私生活や仕事にまで悪影響を及ぼしました。

とにかく考えることは全てマイナス思考。自分で勝手に負の要素を作り上げ、どん底に陥っていたわけですから、当然私自身がストレスの塊でした。

一番辛かったこと…、それは周囲に先を越された瞬間と、周りからの何気ない言葉でした。

本来ならば、祝福してあげなくてはいけない立場であるのに、本心は全くおめでたくないと思う気持ち。これが、本当に辛かったです。自分がどんどん嫌な人間になっていく。こんな悪女の様な母親のところに子供がやって来るはずがありませんね。でも、どうもがいてもこの気持ちを消し去ることはできませんでした。

また、一番きつかった治療は「子宮鏡検査」です。

私の場合、子宮内膜に数えきれない程のポリープができていたので、そのせいでもあったのか、気絶しそうなくらいの激痛でした。脂汗と血の気が引いた真っ青な顔、髪の毛が逆立つという意味をその時、知りました。診察が終わった後は吐き気をもよおし、ふらついた事を記憶しています。でも、出産の痛みに比べたらこんなこと大したことない、少し早めのリハーサルかなと自分を励ましました。

これは、あくまでも個人差なので、この検査を警戒しないでくださいね。

考え方一つで悩みが消え、新たに生まれた原動力

私は、周囲に思いを吐き出さなかった人でしたので、そのストレスがピークに達すると、不妊治療の辛さを知らない夫にあたっていたのかもしれません。否定的になって、どんどん性格までねじれてしまう。そんな自分自身が嫌になって、このままではせっかくの人生が暗いまま過ぎていく。何とかしたい自分と向き合って考え直す新たな気持ちが芽生えたのです。

出した答えは、「治療にストイックになることをやめよう」という結論です。

むしろ反面教師と言ってもいいのでしょう、こうした方がよかったという事は基本行わない。成功したのはその人に合っていた訳で、自分は対象ではないと思うように心がけました。決して否定するわけではなく、これ以上残念な結果を生み出したくなかったからです。

そして、冒頭の様な想いで挑む決心に気持ちを切りかえました。そう言い放ったものの、やはり、結果とは裏腹に毎月迎える生理に絶望したことは嘘ではありません。

ですが、以前のようなネチネチした想いはなく、もっと苦痛を伴う治療を経験すれば、今度は必ず大丈夫と言い聞かせ、診察に望んでいました。ほんの少しですが、私の心の中から焦りが消えました。

何気ない言葉も悪い解釈に変換することなく、聞き流せるくらいの気持ちに余裕が出てきました。

続けていた基礎体温も計測することを止めました。なぜなら、体温が低ければ何度も測り直し、それでも体温が上がらなければ朝からブルーな1日を過ごすからです。

これを読んでいる方も基礎体温に納得がいかず、測り直した経験はあるかと思います。

また、食生活は特に何も意識せずに、アルコール類も飲みたいだけ飲んでいました。

そして極度の冷え性の私は、処置をされる度に、毎回看護婦さんに体が冷えすぎですよと言われていましたが、厚着するのが嫌なので、特にこれといった対策もしませんでした。

無駄ではなかった不妊治療への時間と費用

約4年余りの不妊治療を終えて結果として言えることは、自分のペースで人に惑わされないことなのじゃないのでしょうか。焦ったところでも結果は変わりません。ストレスを溜めたって、いい結果が生まれなかったらただの労力の無駄になるのです。考え方一つで人は救われます。私の主治医は医療に大変熱心な方でしたが、感情や意見を表に出さない方でむしろ事務的でクールな方でした。その先生が、「ストレスを溜めないことが一番の特効薬」とおっしゃっていました。そのような生活はなかなか難しいですが、まずは、自分を追い込んだり、疲れるような無理のある習慣を一旦止めてみませんか。もちろん時間は限られているので、妊活をしつつですが、ゆとりのないお母さんの所へ来ても子供は不安です。せっかく、向かって来ている新しい命を温かく迎えてあげる器が必要なのです。

最後に、今行っている不妊治療は決して無駄ではありません。

いつか我が子を抱いたとき、この期間の治療を行っていなければその子には出逢えていません。

いつかそう想える日が来ることを願って、卒業生からの言葉として締めくくりたいと思います。

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