妊活スタート
私たち夫婦は、結婚してすぐに妊活をスタートしました。
お互いに子ども好きで、早く自分たちの子どもが欲しいという気持ちが強かったからです。
最初は望めばすぐできるものだと思っていたので焦りもありませんでした。
でも、半年経っても、1年経っても妊娠しない現実にだんだん焦りが出てきました。
当時、妊活についてなにも知識がなく、排卵日は携帯のアプリを頼りにしていました。
でも、これが誤算でした…
携帯のアプリでは、生理開始日から14日後が排卵日という印が付いていたのでその日を狙ってタイミングをとっていました。
この排卵日と思っていた日と実際の排卵日は1週間も違っていたのです。
それが分かったのが基礎体温を付けだしてからでした。
基礎体温計は薬局で4000円程で購入しました。
毎朝起きたら体を起こす前にまずは基礎体温を測る日々を過ごしました。
基礎体温を付け始めてから、実際の排卵日とアプリの排卵日予測の日付と1週間の差があり、これでは妊娠するはずがないと思いました。
その後、基礎体温を頼りにタイミングを取りましたがなかなか妊娠には至りませんでした。
そこで、旦那とも相談して排卵検査薬を使ってみることにしました。
この時はまだ不妊治療専門の病院に行くということは頭にありませんでした。
でも今思えば、もっと早く病院行っていたら良かったと後悔しているくらいです。
自分が不妊なわけがない…という勝手な思い込みから、病院に行くことは頭にはなかったのです。
排卵検査薬は、排卵日前に何日か連続で検査しました。
一番濃くなる日が排卵日になるのですが、実際は排卵日の前日が一番効果大なのでタイミングが難しかったです。
初めはそのタイミングをつかむのに時間がかかり、排卵検査薬を何本か無駄にしてしまったこともあります。
排卵検査薬は10本4000円前後で、私はネットで購入していました。
基礎体温計と排卵検査薬は妊活している方には定番アイテムだと知ったので、この二つを愛用して1年以上妊活を頑張りました。
でも、妊娠する気配はなく…
すでに妊活を始めてから2年が過ぎていました。
基礎体温計と排卵検査薬の他に、葉酸サプリメント、ブレンドティー、ハーブティー、ルイボスティーなどを飲んだり、お酒も控えていました。
体を冷やさないようにしたり、適度な運動をしたり、とにかく妊活に効果があるとされるものをできる限り試して生活する日々でした。
でも、妊娠できない…
不妊治療専門の病院へ。
精神的にも限界にきて、ここでやっと不妊治療専門の病院に行く決心がつきました。
病院に行って一通り検査をしました。
そして、先生に言われた一言。
「自然妊娠は難しい状態です。」
一瞬、どういうことか分からなくて…妊娠できない身体なの?と一気に不安が押し寄せました。
それと同時になんでもっと早く病院行かなかったのか…と後悔と焦りでいっぱいでした。
先生からは「妊娠できない身体というわけではありません。ただ、自然妊娠は難しいということ。不妊治療をして薬を内服し、排卵させることも可能です。一緒に頑張りましょう。」
と言われました。
私は、「排卵障害」だったのです。
毎月排卵していない状態だったのです。
排卵していないということは、妊娠するわけがないんですよね。。
排卵日と思っていた日にタイミングをとっていたけど、排卵日と思っていた日は実際には排卵日ではなかった。そもそも排卵していなかったということでした。
私は約3年間も時間とお金を無駄にしてしまいました。もちろん、すべてが無駄だったとは思ってはいませんが、もっと早く行っていたらきっと違った結果が出ていたに違いない…という気持ちが消えませんでした。
でも、年齢的にもこのままではいけない。我が子を抱きたい。そんな思いがより強くなり、すぐにでも不妊治療を始めることにしました。
旦那は不妊治療に協力的で、私の気持ちもわかってくれていたので、夫婦で支えあって不妊治療を始めることができました。
不妊治療を始めてからは、すべてが不妊治療優先の生活になりました。
仕事も休みがちになり、薬の副作用で体調が良くない日には家事もできませんでした。
旦那は何も言わず協力してくれて、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
毎月、妊娠しているかどうか気になって気になって情緒不安定にもなっていたと思います。
生理が来て、妊娠していないということが分かったら、次回の病院の予約を取る。その繰り返しでした。
妊娠していないことが分かった日は、毎月落ち込み精神的にはボロボロの状態でした。
大好きな妹からの妊娠報告
そんな頃、実家の家族とご飯を食べに行く機会があり、久しぶりに父、母、妹家族に会いました。
そしてその日、私の4つ下の妹に赤ちゃんができたと報告を受けました。
きっと、いつかはその日が来るとは覚悟していたのですが、笑っておめでとうというのが精一杯で…心から喜ぶことはできませんでした。
私の親からすれば初孫で、みんな大喜びでした。
みんなが楽しそうに笑って楽しみにしているのに、私は…。大好きな妹なのに、喜んであげられない自分自身がすごく嫌で仕方ありませんでした。
この日を境に、私の心はどんどん荒れていきました。
不妊治療を始めてから、ベビーカーを引いているお母さん、ベビーカーですやすや眠っている可愛い赤ちゃん、そんな子どもたちを見るたびに「なんで私には…こんなに望んでいるのに…こんなに頑張っているのに…」とそんなことばかり思っていました。
「私こんな性格だっけ…」と思うほど、赤ちゃんを抱っこしているお母さんに嫉妬してしまう日々。
羨ましくて羨ましくて…「私もいつか…」と思う日から「なんで私にはできないの」と思う日に変わっていきました。
不妊治療を休もう。
そんなある日、旦那が「不妊治療休もう」と言い出しました。
私は「諦めるの!?」と、こんなに頑張っているのになんでそんなこと言い出すの…と怒りと悲しみでいっぱいでした。
でも、違ったんです。
全部私のためでした。
「僕だって赤ちゃんは欲しい。我が子を抱っこできる日を夢見てる。でも、今は少し不妊治療を休憩しよう。諦めるわけじゃない。逆に諦めないために、今は休んでまた1から頑張ろう。」
そう言ってくれました。
旦那は、私が精神的に限界で壊れてしまいそうなのを見て不妊治療を休憩しようと言ってくれました。
私より私のことを一番分かってくれていたのです。
旦那の言葉に、私はハッとしました。
すべてが不妊治療優先。なにもかも不妊治療に対すること、妊娠したいという気持ちが強すぎて、毎日毎日精神的に限界でした。
私自身、ストレスがすごく溜まっていたと思います。
旦那がそう言ってくれたことで、私は肩の荷が下りて、気持ちがすごく楽になりました。
不妊治療を休んだ翌月…!
そして、不妊治療を1ヶ月お休みしました。
お休みした翌月、なんと妊娠。
嘘みたいな話で、私も動揺が隠せず、かなりパニックになっていたと思います。
うそでしょ!?と思いながら、嬉しい気持ちが湧き上がって来て泣いて喜びました。
すぐに旦那に電話報告。
旦那は帰宅して妊娠検査薬を見るまで信じていなかったみたいでした。
その後病院に行き、無事赤ちゃんが確認できました。
私たち夫婦は、我が子を抱っこしたいという夢を叶えることができました。
妊娠できたこと、すべて旦那のおかげだと思っています。
この人の子どもを授かることができて本当に本当に良かったと思います。
我が子の寝顔を見るたびに、この時のことを思い出します。
私たちのところに来てくれて本当にありがとう。
私は旦那と子どもに、心から感謝しています。