私たち夫婦は結婚をしてすぐに妊活を始めました。ずっと赤ちゃんを待ち望んでいました。
旦那との会話は赤ちゃんのことばかり。
赤ちゃんができたらあれしよう。これしよう。名前はどうする?など、赤ちゃんに対する話題ばかりが増え、私も旦那も本当に楽しみにしていました。
半年が過ぎ、毎月生理予定日前にはソワソワ落ち着かない日々…。
ネットの情報を見て色々試してみたり、食事や私生活の中でも妊娠に良いとされるものをできる限り試していました。
それでも妊娠しない日々が1年を過ぎ、さすがに焦りを感じていました。
そんな頃、年齢的にも同級生たちの結婚ラッシュ…私より後に結婚した友人が次々に妊娠・出産報告…。
私の心は焦りと不安で病んでいて、おめでとうと言うのが精一杯の状態でした。
妊娠検査薬フライング検査
初めて妊娠検査薬をしたのは妊活開始3ヶ月目でした。
あまり生理予定日が遅れることがなかったので、1日生理予定日が遅れただけで、妊娠したかも!?と思い、妊娠検査薬を試してしまったのです。
でも、何分経っても何時間経っても判定窓は真っ白のまま…
尿をかけると終了線のところに線が入るのですが、妊娠検査薬を試したのが初めてだった私は、この線を見たときに勘違いして喜んでしまったことを今でも覚えています。
この日から私のフライング検査の日々が始まりました。
次の月は生理予定日1週間前にはソワソワして、いても経ってもいられなくなり、生理予定日3日前にはフライングしてしまいました。
判定窓はやっぱり真っ白。
一般的な妊娠検査薬は予定日1週間後から使用できるものなのです。
中には生理予定日当日から検査可能な妊娠検査薬もありますが、少し割高で薬剤師さんのいる薬局でしか買えませんでした。
でも気になって、お金を出してでも少しでも早く妊娠判定を知りたくて、わざわざ生理予定日当日から検査可能な妊娠検査薬を買いに行ったこともあります。
次はせめて生理予定日まで待つ。と心に決めていても、どうしても気持ちが落ち着かず、フライング検査してしまうという日々を過ごしていました。
妊娠を期待していると少しの変化でも「もしかして妊娠したかも?」と結びつけてしまうのです。
高温期突入してからは下腹部痛、足の付け根の痛み、胸の張り、これらは生理前でも起こる現象のようですが、妊娠初期症状と同じです。
実際、私が本当に妊娠した時もこれらの症状がありました。
妊娠したかもしれないという気持ちが大きすぎて、自分の体の変化に敏感になってしまっていました。
そして、フライング検査をしてはショックを受けて、の繰り返しでした。
そもそも妊娠検査薬は、受精卵が子宮内膜に着床してから分泌されるHCGホルモンに反応しており、尿からHCGホルモンを検出して妊娠判定をします。
このHCGホルモンは妊娠の週数が進むにつれ、分泌量が増加します。
不妊治療でよく使われるHCG注射を接種した場合、1週間は妊娠検査薬に陽性反応が出てしまうのです。
私はこれを知らずにフライング検査してしまいました。
不妊治療でHCG注射をしていましたが、まさかこれに反応するとは思ってもいなかったのです。
陽性反応を見て大喜び。
その後真っ白に変わった検査薬を見て落胆した経験があります。
私自身が無知であったことが原因ですが、初めてのちゃんとした陽性反応だったので真っ白に変わった検査薬を本物とは思えないほど落胆してしまいました。
もしまだ知らない方がみえたら、HCG注射を打った時は気をつけてください。
科学的流産…
その後も妊娠できない日々が続きました。
そしてある日、生理予定日2日前にうっすら陽性が出たのです。
今までの経験から大喜びとまではいきませんでしたが、喜びを隠せないほどでした。
そして、生理予定日前日にも検査。
すると前日よりも少し薄い陽性だったので不安に思いながらも、1日しか経っていないからかな?と思っていました。
そして3日後に検査薬をしてみると、真っ白になっていました。
真っ白の判定窓は何度見ても真っ白のまま…なんで?と訳がわからなくて涙が止まりませんでした。
あとから調べて分かったのですが、これが「科学的流産」だったようです。
私はこの時まで科学的流産という言葉を知りませんでした。
科学的流産とは、胎嚢が確認できる前に受精卵の細胞分裂が止まってしまい、流産してしまったことです。
もし、フライングをしていなければ気付かないで生理をむかえていたことになります。
この科学的流産は流産には分類されないのです。
私は、フライング検査をしていなかったらこんなに落ち込むことはなかったと思います。
でも、フライング検査をしていたからこそ、科学的流産に気づけて妊娠できるという可能性が0ではないのかもしれないという希望が少し見えてきました。
初めての妊娠判定。
そんな明るい気持ちになれたことが良かったのかは分かりませんが、私はこの科学的流産をした3ヶ月後に見事妊娠することができました。
最初はやっぱり疑ってしまったり、今までの経験があったので、まだ病院できちんと確認してもらうまで分からないから!と自分自身に言い聞かせていました。
それでも、嬉しい気持ちは隠せず、喜びに満ちていました。
その時の子は残念ながら、8週で稽留流産してしまいましたが、その後半年後に自然妊娠することができました。
今は2児の母をしています。
フライング検査をしていた時を懐かしく思います。
フライング検査をしてしまったことで、知らなくてもいい悲しい結果を知ってしまったり、お金を無駄にしてしまったり、良いことは少ないのかもしれません。
フライング検査で得をすることと言えば、本当に妊娠していたときに少し早く知れることかな?と思います。
実際私は生理予定日2日前に妊娠を知ることができました。
でもこれが本当の妊娠なのか、また科学的流産なのか、分からなくて不安が募るだけでした。
それに、1週間も経てばフライング検査をしなくても分かることなんですよね。
分かっていてもやってしまう…フライング検査したことがある人なら共感できることだと思います。
私は、フライング検査をすることで、自分自身ストレス発散をするような気持ちと同じようになっていました。
でも、反対にフライング検査をすることがストレスの1つにもなっていたと思います。
そのため、その頃の私の生活は妊活がすべてで、他のことは必要最低限しかできなくなっていました。
妊活や不妊治療をしていると、少なからずとストレスが溜まっていくと思います。
そのストレスを少しでも発散できるのであれば、フライング検査をすることはいけないこととは思いません。
でも、私のようにフライング検査をすることで落胆したり病んだり、フライング検査が一つのストレスになってしまう時もあります。
妊活にストレスを溜めないためにもやり過ぎには注意して、信じて待つということも大切と、今は思います。
妊活中の女性すべてに言えると思いますが、早く赤ちゃんがほしいとそればかり思っていると、妊活が中心になってしまいますよね。
私も本当に妊活がすべてでした。
でも、妊活のことを考えるばっかりにそれが自分のストレスにならないように穏やかな気持ちで赤ちゃんを待つということも大切だと思います。
今しかできないことを。
今しかできないこと、今だからこそできることを探してみてほしいと思います。
子どもができたらできないこと、たくさんあります。
今だけの夫婦2人の時間を大切に、後悔ないように思う存分今を楽しんでほしいと個人的に思います。
今、赤ちゃんを望んでいるご夫婦、不妊治療を頑張っているご夫婦、幸せな結果が出ることを祈っています。