いざ、妊活をはじめてみたが
はじめまして、ルリアナと申します。現在は2児の母をしている38歳の主婦です。今回は私の妊活体験を少しでもみなさんの助けになればと思い、妊娠までの経緯をお話しします。
私たち夫婦は、男性不妊と診断されました。最終的には体外受精それも、より高度の顕微授精という方法で妊娠、出産することができました。なかなか妊娠されない方も諦めないで下さいね。自分たちに合った病院を探して、思い切って不妊治療の門を叩いてみて下さいね。
結婚して3年経った29歳。「赤ちゃんが欲しい!」と思い妊活をはじめました。私は調べることが好きな性分で、妊娠に効果があると言われるサプリや食事を調べて、それを飲んだり料理に取り入れたり、また、排卵検査薬を使用したり、自己流で半年ほど妊活に励みました。
しかし、なかなか妊娠には至りませんでした。その間にも周りの友人は妊娠し、可愛い赤ちゃんを出産していきました。焦りもあり、イライラして夫に当たり散らしたり、夫婦仲は険悪になっていきました。
不安に思ったらまずは婦人科受診!
「もしかしたら私の身体に問題があるんじゃないのかな。。。」と不安になり、30歳の時に勤務先の近くにある産婦人科に通い始めました。しかし、今考えると安易に病院を選んでしまったことが、妊娠への遠回りにもなってしまったと思います。
病院では、血液検査を行ってホルモン値を調べたり、卵管造影検査をして卵管が詰まっていないか調べたり、と妊娠にむけて一通りの検査を行いました。結果は特に異常なし。
まずは、タイミング法というエコーで卵子の成長を確認しながら排卵を予測する方法で妊活に励みました。それを半年試しましたが、残念ながら妊娠には至りませんでした。
仕事をしながら、婦人科に通う毎日。。。精神的にも本当に辛いと思う日々が続きました。
一人で悩まないで夫婦で解決!
一人で悶々とする日々。休日の子どもの元気な遊び声にイラッとしてしまい、自己嫌悪が続いていました。そんな時に夫が「もしかしたら、俺に問題があるかも知れない.俺も検査するよ。」と言ってくれました。早速、一緒に病院に行き検査をしました。すると「精子が極端に少ない。運動率も悪い。これは体外受精それも顕微授精でないと妊娠は無理でしょう。」との結果がでました。
通常の体外受精では採卵した卵子が入っている培養液に、精子を振りかけて自然に受精するのを待ちますが、顕微授精は細いガラス針の先端に1個の精子を選んで入れ、人の手により卵子に顕微鏡で確認しながら直接注入する方法です。それだけ、夫の精子が少なく運動率が悪かったのです。この時、とてもショックでしたが、原因がわかり顕微授精をすればと、少し希望の光が見えた気もしました。
夫は落ち込んでいましたが、妊活がこの時はじめて夫婦二人が真剣に取り組まなくてはいけない共同作業になった気がします。夫も積極的に大学病院に行き、改善できることはないか真剣に取り組んでくれました。
不妊治療の門を叩いて、始めての高度不妊治療を!
その後も残念ながら自然に妊娠することはなく、1回目の高度不妊治療をすることを決意しました。妊活を始めてから1年経過していました。
勤務先から近い不妊治療病院で体外受精にむけて動き出しました。この病院では、ショート法と言われる方法を進められました。この方法は、比較的短期間で排卵誘発剤を使用して、複数の卵子を同時に育てて採卵数を増やす方法です。
まず点鼻薬からはじまり、採卵まで毎日毎日、自分のお腹に自ら排卵誘発剤を注射しました。
通常なら1つの卵子の成熟を見守る卵管の中で、無理に10個近くの卵子を同時に誘発剤の力で育てていくので、お腹が張って痛くて苦しかったのを覚えています。採卵も局部麻酔のみだったので、複数の卵子を採卵する時間が長く、針をさされる鈍い痛みが続き辛かったです。
無事に18個の卵子を採卵することに成功しました。しかし、受精したのはわずか1個のみでした。その後、お腹に水が溜まり、採卵した月に受精卵を戻すことはできず凍結することになりました。私には、この方法があっていなかったかもしれません。
お腹に受精卵を戻して2週間、妊娠しているかドキドキの14日感でしたが、残念ながら妊娠に至ることはありませんでした。費用はトータル75万円になり肉体的にも金銭的にも辛かったです。
不妊は恥ずかしいことじゃない!
私たち夫婦は、不妊治療に対してオープンにしていました。両親にも義両親にも体外受精をしていることを隠すことはしていません。周りの友人にも話していました。病気になれば皆さん、治療します。私たちも同じことをしているだけなのですから。
ありがたいことに、両親から金銭面で援助もしてもらいました。友人には、とても良い病院を紹介してもらうことができました。
病院選びはリサーチが大切!そして妊娠!
2回目の体外受精は、きちんと夫婦で相談し、納得のいく病院でおこなうことにしました。
友人の話やネットで調べたりして、日本でも成功率が高い有名な体外受精専門の病院に転院することに決めました。
この病院は自然周期、低刺激法を主な方法としており、身体に負担がかからない体外受精を目指していました。自分に合う病院をリサーチすることは、不妊治療を行う上で、とても大切なことだと今でも実感しています。
はじめてその病院を訪れた際に、その患者数の多さに圧倒されたのを覚えています。朝8時半に受付番号が300番台。早い人は朝6時から並んでいました。血液検査とエコーだけで平均4時間近くかかりました。自然に排卵する直前の卵子を採卵するので、通院回数も多く患者は全て不妊治療の方たちばかり。正直殺伐とした雰囲気でした。先生方も流れ作業でメンタル面で支えて下さることはありませんでした。
しかし、技術は超一流!的確に排卵前の状態の良い卵子を採卵してくれました。そして、採卵が痛くありませんでした。手からの採血と変わらないチクッとした痛みのみ。いかにこの病院が独自に研究をして技術を磨いているか実感しました。結果は、たった1個の採卵で綺麗な受精卵が出来ました。1個のみの採卵だったので身体の負担も少なく、採卵から3日後の4分割の受精卵をお腹に戻しました。
この病院では、自然周期法だったので、費用はトータルで30万円弱でした。病院や治療方法によっても不妊治療費用は大きく変わるので、2度目になりますが、病院選びはリサーチが大切です。
私自身の体調も良かったからか無事に着床。そのまま妊娠を継続することができ、第一子を出産することができました。夫の海外転勤に伴い、妊娠3ヶ月で渡米。アメリカで英語がわからないまま現地の女医さんに取り上げてもらいました。3915gのアメリカでも驚かれる大きさの元気な女の子でした。その後も、日本に一時帰国し、同じ病院で同様の方法で体外受精をして、第二子を出産しました。
妊娠はゴールではない!でもまずはスタートに!
不妊治療をされてる方は、妊娠がゴールと思いがちです。でも、実際は妊娠がスタートになります。妊娠を継続することも大変ですし、出産も大変です。私は、妊娠中も胎児に問題があるかもしれないと言われ、検査を何度もしてひどく悩みました。
また、出産時には、巨大な痔に悩まされ、椅子に座ることさえできない日々を送りました(笑)今も育児に翻弄されて、一人で好きにできる時間も限られています。でも、まずはスタートに立ちたいですよね。私も2年間でしたが、精神的にも肉体的にも金銭的にも妊活は大変でした。何度、夫にお皿を投げ飛ばして割ったことでしょう。何度、ベビーカーに舌打ちしたことでしょう。妊婦さんが羨ましくてしょうがありませんでした。
妊活をされている方、なかなか妊娠されない方、一人で悩まないでくださいね。家族に相談してみてください。不妊治療をする際は、自分の治療方針を明確にして、自分たちにあった病院をぜひ探してみて下さいね。皆さんに可愛い赤ちゃんが訪れることを心よりお祈りしております。