不妊治療をスタートさせる際には病院選びがとても重要になります。
妊娠実績の違いや治療方針もそうですが、それ以上に大切なのは自分の置かれている状況で通院が出来るのかどうかということです。
今回は、立場によって異なる病院選びのコツをご紹介したいと思います。
不妊治療の負担は女性側に多くかかる
不妊治療は、タイミング指導、人工授精、体外受精、顕微授精とステップによって異なりますが、どの治療ステップを踏んだとしてもそれにかかる負担は断然女性側が大きくなります。
不妊検査をして妊娠しづらい原因が男性側だったとしても、女性への通院負担は減ることはほとんどないといってもいいでしょう。
タイミング指導の場合
タイミング指導の場合は、排卵日の特定の為に排卵予定の1週間前くらいから通院をスタートします。
だいたい2.3日おきに通院を続け、排卵日の翌日まで通院の必要があることもあります。
人工授精の場合
タイミング指導同様、排卵日の特定の為に通院スタートをさせて、排卵日当日もしくは前日に人工授精をします。
排卵翌日に排卵確認をする場合としない場合があります。
体外受精、顕微授精の場合
体外受精や顕微授精はとにかく通院頻度が増えます。
最もこまめに通院しなくてはいけないのが採卵前の卵胞を育てる時期です。
治療方針によっても異なりますが、採卵までの約10日前後毎日ホルモン注射の必要がある場合もあります。
こまめな通院が難しい人の為に自己注射セットを処方してもらえることもありますが、通院よりも高額になる為手間ではありますが、毎日の通院を希望する人もいます。
そして、採卵日、移植日と病院へ足を運ぶ必要があります。
病院選びに大切なのは何?
不妊治療をスタートするにあたり、最も重要なのがどの病院で治療をしていくかという点です。
自宅から近くなのか、治療実績が高いのか、治療費が安いのか、先生が優しい、厳しい、などそれぞれ考え方が異なるかと思いますが、私は自分の置かれている状況つまり、働いているのか、働いていないのかによって選ぶことが大切なのではないのかなと考えます。
私はこんな病院を選びました
私は1人目の不妊治療をして妊娠出産に至り、現在2人目の不妊治療を頑張っています。
1人目の時には、フルタイム、現在は専業主婦をしながら病院通いをしていますが、1人目、2人目とそれぞれ異なる病院を選びました。
1人目、フルタイム勤務
フルタイム勤務をしながらの不妊治療は本当に大変でした。
初めての不妊治療という事もあり、どんな病院を選べばよいのかも分かりませんし、いかに仕事に支障が出ないように通院するのかが最も重要です。
私の職場の勤務時間は独特です。
朝からお昼まで勤務をして、午後3時頃までは休憩時間になります。
職場から自宅が近いので一旦自宅に戻り、昼食や家事をしながら過ごして午後から再び出勤します。
午後は3時頃から夕方6時~7頃に退勤します。
産婦人科病院の多くは午前の診察、お昼休憩、夕方の診察というパターンがほとんどです。
そして、夕方の診察の最終受付が7時頃という病院が非常に多く、残業がある日には病院に通院することが出来なくなる恐れがありました。
私が選んだ病院は、自宅からは少し距離がありますが、最終受付が夜8時までの病院でした。
そこは不妊治療専門病院ではなく、産婦人科がメインですが不妊相談も行っている病院でした。
出来る治療はタイミング指導までで、人工授精や体外受精は行っていません。
どのステップまでかかるのか分からない状況ではありましたが、まずはタイミング指導だけでも通院出来る病院という事を最優先に考えました。
9時~17時勤務の一般的な勤務時間の場合には、もう少し病院の選択肢が増えますね。
しかし、残業がある場合や病院までの距離がある場合には、少しでも最終受付の時間が遅い方が安心して通院することが出来ると思います。
どのステップの治療でも何度も足を運ばなくてはいけない場合もあります。
診察時間内に行けないとなると排卵日を逃してしまったり、必要な治療が受けられない可能性もあります。
1カ月も無駄にはしたくないので確実に受診出来る病院選びが重要です。
2人目、専業主婦
現在、2人目の不妊治療を受けています。
今回は、仕事をしていませんので時間については自由が利きます。
しかし、子供を連れての受診になるという点が重要でした。
病院は、自宅から少し離れた距離にある病院ですが、不妊治療に力を入れている産婦人科です。
タイミング指導、人工授精、体外受精、顕微授精と不妊治療のすべての治療が可能です。
妊娠に至った場合にもそのまま産科に切り替えて受診も可能です。
専業主婦&子連れの場合に気になるのが子供を連れて受診が出来るのかという点と、治療の費用が高額すぎないという点です。
病院によっては子供の同伴を一切禁止している病院もあります。
子供を連れて行っても良い病院なのか、長い待ち時間を待てるようなスペースが確保されているのかを調べました。
また、不妊治療は実費の支払いもありますし、月に何度も通院して通院費が高額になる可能性もあります。
パートやフルタイムの仕事をしていればお金の面ではそれなりに余裕があるかと思いますが、専業主婦で仕事をしていない場合にはお金の心配も出てきます。
不妊治療の費用は、病院によって差があります。
治療内容によっては数十万単位の違いが出る場合もありますので、あらかじめ相場はどれくらいなのかホームページで調べたり、口コミを調べて参考にしました。
ただ、費用が高い分妊娠実績が高い傾向がある病院もありますので、安く治療出来るから良いという訳ではありません。
病院選びは先生との相性も重要
病院選びは、先生との相性もとても重要です。
長い付き合いになる可能性もありますので、嫌だなという先生だと不妊治療が辛いだけの治療になってしまします。
厳しい先生だと、先生の指示通りに受診できない場合には転院してくださいとはっきりおっしゃることもあるようです。
厳しい先生が好きな人もいるでしょうし、優しい先生を希望する人もそれぞれだと思います。
相談がてらいくつか病院を回ってみるのもよいかもしれませんね。
最後に
不妊治療をスタートすると、途中で病院を変えるということは容易ではありません。
じっくりと下調べをしてから自分の生活や方向性に合った病院にめぐり会えるとよいですね。