妊活(人工授精から体外受精へ)
私と夫は共に再婚で結婚が遅かった事もあり、年齢は30代後半だったのですぐに子どもが欲しいと思っていました。
すでに世間では妊活という言葉も一般的になっており、自分の年齢の事、また若い時にストレスで生理不順になり病院に通ったこともあり、自分でもすぐにはできないかもしれないと思っていました。以前の結婚では子どもは欲しいと思っていませんでしたのでトライしていません。
再婚してすぐに婦人科に行き先生に見てもらったところ何も問題はありませんでした。
なので大丈夫かと思っていたのですが、実際に半年後から排卵日を意識する程度の妊活を始めましたが、3ヶ月経っても妊娠しなかったので、婦人科に行って相談をしたところ人工授精を進められ、ピルを飲んで注射を打って排卵させるという方法で人工授精を3ヶ月続けましたが妊娠しませんでした。
夫も調べてもらいましたが全く問題なしでした。この時年齢は38歳です。
この頃には精神的にもだんだん追い詰められた気持ちになりました。
もう少し若ければ焦らずに続けられたかもしれませんが、40歳に近づいているのだから次のアクションを起こすしかないと思い体外受精をしようと決めました。
通っていた婦人科では体外受精は行われていなかったので、改めて病院を探し、フルタイムで働いていたので通勤の途中にある評判のいいクリニックを見つけました。
ドクターは1人だけの個人クリニックです。なかなか予約が取れなかったのですが、キャンセル待ちが出てなんとか2か月後に初診を受けることができましたが、初診にて私の場合は体外受精をしても妊娠する確率は20%しかないと言われ大変ショックを受けたのを覚えています。
もちろんそれでもやってみないと後悔すると思ったので、体外受精をすることに決めました。その後血液検査を受けて体外受精のサイクルへはいると思ってたら、血液検査のFSHの値が悪くて、始めることができませんでした。
生活習慣の改善をしてFSHの値を良くしないと治療が始められないと言われました。そこから私の生活習慣改善が始まりました。
生活習慣改善
クリニックからもらったドクター自身が書いた“妊娠力を最適化する”という12ページに渡る生活習慣の改善のパンフレットを読み、すべて実行するのは不可能だけれども本当に効果があるのか不明な事でもできる事はやろうと藁にも縋る気持ちで取り組みました。
私は書いてあることの半分も実行できませんでしたが、そのいくつか例にあげます。
お酒を控える。
今まで毎日飲んでいたので、週2杯ほど赤ワインを飲む程度に抑えました。男性も控えるべきそうですが、私の夫は控えませんでした。
酸性食品をできるだけ避ける
酸性食品とはパン、パスタ、クッキーなどの小麦製品、(健康と言われる全粒粉パンや玄米ご飯なども避ける、ただし白米は1日2杯までOK)、シリアル、トウモロコシ、乳製品、加工肉、炭酸ソーダ飲料など
アルカリ性食品を取る
私が意識して良く食べたのはアボカド、ほうれん草、レーズン(レーズンは毎日片手の平ぶん食べるといいと言われたので妊娠するまで毎日食べていました。)
その他バナナ、ベリー類、ココナッツ、ぶどう、ケール、イチジクなど
オメガ3の油を取る
調理油をアボカドオイルに変えました。フラックスシードオイルがいいそうです。
逆にサラダオイル、ごま油、マーガリンなどは避ける。
魚は水銀の多い魚は避け、オメガ3の多い養殖ではない天然のサーモンなどの深海魚がいいみたいですが、日常的に食べるのは大変なのでオメガ3の入ったサプリメントで対応しました。
その他
缶詰フードは食べない
ペットボトルの水は飲まない。(高いけど瓶ボトルの水を買っていました)
プラスチックの入れ物をレンジで温めない(ガラスの入れ物に変えました)
コエンザイムQ10は男性にも女性にも良いそうです。(私は飲みませんでしたが。)
カフェインを控える。(私はコーヒー1日1杯のみに減らし、日中は水かカフェインのないお茶を飲みました。)
エクササイズは毎日会社の昼休みに30分ほど歩きました。
DHA、オメガ3、葉酸などの入った妊娠したい女性用のサプリメントを飲み始めました。
この食生活は妊娠するまで続け、サプリメントは出産するまで飲みました。
ついに体外受精で妊娠
以上の生活習慣改善を全く完璧でなないものの一ヵ月心掛けた結果、翌月の血液検査ではFSHの値がずいぶん改善され、体外受精のサイクルに入る事ができました。
私の体外受精の方法は自然サイクルではなく、注射を打って卵を沢山育てるやり方です。
自己注射をするのは怖かったので夫にやってもらいました。結果卵が8個取れました。若い人だと20個くらい採卵できるそうです。
そして初期胚を2個移植したのですが妊娠に至りませんでした。1回目の移植で妊娠できなかったタイミングで、妹が妊娠(しかもたった1回の性交で)したのでショックは大きかったです。
残った卵を培養して胚盤胞にしてもらったのですが、育ったのは2個のみでそれを凍結しました。
2回の生理を見送り、その間も生活習慣に気を付けて過ごし、3ヶ月後に胚盤胞を2個移植した結果、そのうち1個着床して妊娠に至ることができました。
妊活に一番大切なこと
私の場合は、結局何が原因というのはわからない不妊でした。
高齢であることと、若い頃からの不摂生による卵の質の低下だと思います。
妊活で辛かったのは職場の上司が子どものいない50代の男性で、不妊治療の通院とは言いづらくて嘘をついて通院していたことです。
通院は朝いちばんの予約を取りなるべく迷惑をかけないようにしていましたが、仕事と通院、結果がでないプロセス、ストレスは良くないと言われても妊娠しないのは常にストレスでした。夫に相当あたっていたと思います。
妊娠したのは39歳、出産日は40歳の誕生日を迎えた直後でした。とにかく年齢による焦りと誰にも言えない辛さ、肉体的より精神的に辛かったです。私の場合、高齢のためステップアップが早かったです。
3ヶ月で自然妊娠できなかったので、すぐに人工授精3ヶ月そして体外受精に移りました。幸いにも採卵1回、移植2回で妊娠できましたが、最初から採卵は2回までと決めていました。
なぜなら誘発採卵を選んだため治療は辛いしお金もかかるし、年齢的にも限界だと思っていたからです。早く結果を出したかったし、基礎体温を測るなどのことは自分の性格に向いていなかったので、思いっきり医療に頼る方法を取りました。
今妊活をしている方やまだ若い人に伝えたい事はまずは自分の健康を大切にすること、普段から生活習慣に気を付けて妊娠しやすい体で居る事がとても大切だということです。
私の周りには自分の妹を含め高齢でもすんなりと妊娠した人がたくさんいるので、年齢というよりは普段から健康的な生活をしているかということが、いざ妊娠したいというときに大きく違うということを実感しましたので、それをお伝えできればと思いました。